骨粗しょう症

骨粗しょう症イメージ

骨量は、20~30歳頃の若い時期をピークに、年を重ねるとともに減少していきます。特に女性の方は、加齢とともに骨の中のカルシウムの量(骨量)が減少し、鬆が入ったように骨がスカスカになり、骨粗しょう症になりやすいと言われています。このような状態になると、わずかな衝撃でも骨折をきたしやすくなり、骨折リスクが高まります。
高齢者の場合、骨粗しょう症による骨折から要介護状態になる人が多くいらっしゃいます。しかし、専門的な治療や適切な生活改善を行えば、骨密度の減少を改善し、骨折リスクを大幅に減少させることが可能になります。

骨粗しょう症の検査

骨粗しょう症の検査にあたっては、DXA法による骨密度測定、エックス線検査、血液検査、尿検査などを行います。

骨密度の測定

骨の強さを判定する際の重要な尺度の1つに「骨密度」があります。当院では、全身型の骨密度測定装置(DXA)を導入し、この検査機器による骨密度の測定を行っております。
高低2種類のエックス線を測定部位に照射することにより、その透過度をコンピュータで解析し、骨量を調べることが出来ます。短い時間で済むうえ誤差が小さく、放射線の被爆量も少ないため、安全性に優れるというメリットがあります。
このため、骨量測定における標準的な検査法として重視され、骨粗しょう症の精密検査のみならず、治療の経過観察、骨折リスクの予測においても非常に有用です。

骨密度測定装置:DXA法

当院では骨粗しょう症の診断と治療に力を入れております。
GEヘルスケア社製PRODIGY Fuga Conpact【骨密度測定装置(DXA法)】導入しており DXA(デキサ)法を用いた正確な骨密度測定を行っています。

骨密度測定装置

2種類の異なるX線を、骨密度検査で有効な部位とされる腰椎と大腿骨部の二か所に照射して骨密度を測定します。測定時間が短く、少ない被ばく量で撮影します。
超音波法やMD法、CT法など他の測定法に比べて、より高い精度が期待できる検査方法とされており、患者さんの拘束時間や負担を軽減します。
背骨のレントゲン検査で骨折の有無を確認します。骨粗鬆症の方は自分で気づかずに背骨に骨折を生じていることがあります。

エックス線検査

主に胸椎や腰椎のエックス線写真を撮影することにより、骨折や変形が無いか、骨に鬆が入ったようにスカスカになっていないかを確認します。
骨粗しょう症と他の疾患との鑑別に必要な検査です。

血液検査と尿検査

血液検査や尿検査によって骨代謝マーカーを調べることにより、骨の新陳代謝の速度がわかります。
骨吸収を示す骨代謝マーカーの高い人では骨密度の低下速度が速いため、骨密度の値にかかわらず、骨折リスクが高くなっています。